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X20、最大級の太陽フレア(爆発)

     【2001年4月3日公開・4月10日更新】  


 

 昨年から極大期に入って太陽の活動は、3月の末から非常に活発な状態が続いています。CNN.co.jpの3月31日の報道や、アストロアーツ(「ここ10年で最大の黒点群が出現中」) 、新聞各紙の報道のように、3月の末には過去10年間で最大級の巨大な黒点が発生し話題になっていました。

 その黒点付近の活動エリア(9393)は、この1週間に大規模なフレア(太陽面爆発)を繰り返していましたが、4月3日朝方(日本時)、ついにX20というとてつもなく大きな巨大フレアを起こしました。
 フレアとは、
太陽面上の一部に明るく輝く部分が爆発的に現われる現象。電子やイオンの加速、ガスの加熱といった様々な高エネルギー現象が観測されます。このフレアの規模は、主にX線の強さで表されます。

 今回のフレアは、日本時間3日6時50分ごろに、X20を記録。1989年10月19日のX13、91年3月22日のX9.4、同年6月6日のX12、同6月15日のX12以来の巨大フレアとなりました。

 こうした一連の太陽活動によって、アラスカやカナダ、北欧等の高緯度地方ではオーロラも非常によく見えているようです。日本でも、3月31日、北海道で低緯度オーロラが出現し、銀河の森天文台 では、こちらのページのように低緯度オーロラという赤いオーロラが観測されたほか、1日には長野県でもオーロラが観測されました(asahi.com)。本州でオーロラが観測されたのは1989年10月21日以来12年ぶりのことです。

*4月3日の大フレアについて、X線量を当初X18と紹介しましたが、その後X20と上方修正されましたので訂正しました。

 

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