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天王星と海王星がみごろ

    【2000年9月30日公開】  


 

●意外と楽に見える天王星と海王星

 太陽系9惑星の中で、近代になって発見された天王星・海王星・冥王星。
 皆さんは実際に見たことがありますか?
 「え、本当に見えるの?」「暗いんじゃない?」 そんな声が聞こえそうですね。

 天王星・海王星・冥王星は、なかなか実際に見た方は少ないようです。中でも冥王星は約14等という暗さで、大型の望遠鏡を使わないと見ることはできません。
 しかし、天王星は、それぞれ5等台後半から約6等ですので、双眼鏡でも見える明るさです。また、海王星も約8等ですから小さな望遠鏡で見ることができます。
 14等星の冥王星はともかくとして、天王星は双眼鏡で、また海王星は小さな望遠鏡でも十分見ることができるんです。現在、この2つの惑星は秋の星座・やぎ座に位置して見ごろです。

tennouseikaiouse_iichi000.jpg (24450 バイト)
2000年9月30日の位置

●天王星と海王星を望遠鏡で見る

 以下に、望遠鏡で見た天王星と海王星のイメージ図(パソコンで作成)をご紹介します。

さて、天王星と海王星は、ふつうの星には見られない神秘的な青い色をしています。

 この色のヒミツは、上空にあるメタンが赤い色を吸収しているため。

 今回の「星をみる会(9月30日)」でも、木星・土星とともに望遠鏡を向けますので、是非お越し下さい。


●天王星と海王星の発見秘話

 天王星は、1781年3月13日ウィリアム・ハーシェルが、望遠鏡で夜空を観測していて偶然見つけたものです。ハーシェル以前にも、たくさんの人たちがこの星を見たはずですが、誰も惑星とは考えなかったようです。フラムスチードは1690年、天王星をおうし座34番星として記録しています。

 次の海王星は、1846年ガレが発見しました。今度は偶然ではなく、アダムスやル・ベリエの予言によるものでした。実は、木星・土星・天王星の位置が、ニュートンの万有引力の法則をつかった計算とズレが生まれていたのです。そこから、天王星よりもっと遠くに惑星があるはずだと予言していたのです

 ついでに、冥王星は、これも海王星と同じように、天王星と海王星の位置のずれによる「予言」に従い、1930年トンボーが発見しました。しかし、その「予言」は後になって間違っていたことがわかりました。もし、計算が正しければ発見はなかっただろうという、皮肉なエピソードが語り継がれています。

●天王星と海王星関係リンク

ザ・ナイン・プラネッツ 天王星 ・ 海王星

 

 

 

 

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