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最終更新11/12/05  


パレットおおさき太陽アルバム

   

2000年9月の大黒点群

●過去9年間で最大の黒点群<領域9169>

 右の2枚の写真は、通常の光(白色光・可視光という)でとった太陽の写真です。太陽面の左側の大きな黒点は、太陽活動領域9169で、右下の写真のように、数十個の小さな黒点が大きな群をつくっています。
 SpaceWeather.comによれば、領域9169は、9月20日時点で少なくとも地球の7個分以上の大きさをもち、今回の太陽極大期では最も大きな黒点群の1つだということです。

 この黒点の周囲は、「ベータ・ガンマ・デルタ」という非常に複雑な磁界を持っており、太陽内部のエネルギーを放出しやすい状況にあり、MクラスないしXクラスの大規模なフレア(太陽爆発)を起こす可能性があるとのことです。
 フレアが起こっているかどうかは、Hα光という特殊な光の波長域で観測する方法が一般的ですが、インターネットでもNOAAの人工衛星GOESによるリアルタイムのX線強度をみればわかります(
1分ごとのX線強度5分ごとのX線強度)。また、NOAAのSolar Image Indexでは、本日を含む最近の太陽の白色光やHα画像、電波画像を一覧できます。

●このような巨大な黒点群は、肉眼でも容易にその存在がわかる「肉眼黒点」とよばれます。ただし肉眼で太陽黒点を観察するには適切な方法をとらないと危険です。
 太陽観測用専用フィルターや露光・現像済み白黒フィルムを使って、太陽の光を暗くして見てください。沈もうとする太陽や、薄雲に隠れている太陽でも、じっと見つめると、目がおかしくなります。太陽を肉眼で観察したい場合は、必ず専用のフィルターを準備しましょう。
 なお、露光・現像済みカラーフィルムや半透明の下敷き、サングラスは、赤外線をそのまま通し目を痛める原因となりますので、絶対に使用しないでください。 また、レンズは光を集めます。 絶対に、双眼鏡や望遠鏡で直接太陽を見てはいけません。失明事故につながります。

0921sun9169.jpg (5977 バイト)

9169_09210006b_sm.jpg (3784 バイト)

6cm屈折望遠鏡+デジタルカメラでコリメート撮影

 

   

 6月18日午前11時過ぎ、太陽面で大規模な爆発現象フレアが発生しました。X線の強度で、Xクラスに分類される巨大なもので、活発な太陽活動領域・9033から起こりました。このフレアは太陽のリム(縁)付近に発生し、その後巨大な炎を外部に放出しました。

 

2000年3月3日のM3.8型フレア

 3月3日午前11時過ぎ、太陽面で大規模な爆発現象フレアが発生しました。

0303frare_2sm.jpg (5635 バイト)
写真をクリックすると、
カラーの大きな画像をみる
ことができます

0303flare_1.jpg (22393 バイト)

 

発生したのは、3月3日午前11時10分過ぎ。右の写真は、上から11時11分(発生直後)、11時14分(ほほビーク)、11時22分の様子です。
 2つの大きな黒いシミ黒点。その下に淡い光点がいくつか見え始め、急激に明るくなりながら複雑に形を変えていきました。アメリカの気象衛星GOESによるX線強度は、M3.8でした。

 

ここをクリックすると、現在の太陽全面のX線強度が、リアルタイム(1分更新)で表示されます。

 また、衰え始めると共に、フレア付近から巨大な炎(プロミネンス)が吹き出していく様子もわかりました。画面下のヒゲのようなものが、プロミネンスの影(ダークフィラメント)です。

 

2000年2月12日のM1.9型フレア

 2月12日午後12時半過ぎ、フレアが発0212flare1.gif (205603 バイト)生し、パレットおおさきの屋上天文台で捕らえることに成功しました。
 フレアの発生した場所は、太陽面の北西に位置していた「8858」で、2月に入ってから2度もフレアを起こしている非常に活発な領域でした。当日も午前中から、可視光でも明るい白斑をみせ、Hα光でも明るいプラージュとして、今にもフレアを起こしそうな気配がありました。
 VTRでは、12時38分頃からおわん型の明るい部分が見え始め、54分頃から爆発的に明るさを増し、次第に何本もの筋状になって形を変化させていきました。
 フレアは、放出されるX線の強さで4段階ありますが、今回のフレアは2番目に大きい、Mクラス。2000年は、11年ごとに訪れる太陽活動のピークにあたるため、今後しばしばフレアが観測されると考えられます。
 今回は、発生する前からVTRを回しており、残念ながらピークに当たる1時07分から数分間はテープ切れと薄雲のため録画できない部分がありましたが、1時38分ごろに消滅するまで、ほぼ全過程をVTRに収めることができました(現在アップロードしているのは1:07までのデータです)。
 この映像は、2月26日から当センターで投影されるプラネタリウム番組「母なる星 太陽」にて公開されます。

ピーク時のフレア画像
69.jpg (9109 バイト) 

 

VTRモニター画面接写による連続写真

  10.jpg (9126 バイト)12時55分50秒(JST)

  21.jpg (9270 バイト)12時57分38秒(JST)

   45.jpg (9121 バイト) 13時01分18秒(JST)

    

  72.jpg (9237 バイト)13時06分27秒(JST)

        撮影データ
102mm屈折望遠鏡(fl820mm・F8) 口径を52mmに絞る 
Hαフィルター(ディスター社製・半値幅0.6Å)、R64フィルター
CCDカラービデオカメラで直焦点撮影したものを、130万画素デジタルカメラでモニター画面接写。

 

2000年1月19日のプロミネンス

profan0115.gif (107226 バイト) 太陽活動が活発な時期に入り、水素の放つ光・Hα光では、連日のように太陽の縁から立ち上る炎・プロミネンス(紅炎)が観察されています。
 プロミネンスは、数時間で激しく変化するもの、1日以上見え続けるものなどさまざまですが、今回とらえたのは、2時間程度の時間に発達・上昇・衰退を見せた比較的激しいものです
上は、右の写真中で上にある最も明るいプロミネンスの連続写真。

右の写真は、露出を変えた太陽表面とプロミネンス部分の2枚の写真を、コントラストを調整した上で合成したもの。

撮影データ
102mm屈折望遠鏡(fl820mm・F8)
口径を52mmに絞る 
Hαフィルター(ディスター社製・半値幅0.6Å)
R64フィルター
130万画素デジタルカメラでコリメート撮影。

sun_ha.jpg (14770 バイト)

 

1999年12月25日の小さなフレア?

sunspo1225.gif (60725 バイト) ビデオ映像では、黒点のすぐ上にある光点が、輝きだし、数分でもとの明るさに戻る様子がわかります。

 

試験撮影のため、時刻不明

 


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